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赤毛のアン

Anne of Green Gables

『赤毛のアン』アン・シャーリー illustrated by 夏ミトン
illustrated by 夏ミトン
赤毛のアン(2) [DVD]
巻数
第02巻
DVD品番
BCBA-0091→3608
発売日
1999年03月25日
収録時間
128分
ディスク
片面2層
ファイル
ドルビーデジタル
音声種別
モノラル
字幕
日本語(ON/OFF)
税別定価
¥3,800→¥1,800
メーカー
バンダイビジュアル
HP
詳細ページ ※外部
スタッフ/データ
演出
高畑勲
演出助手
馬場健一
脚本
神山征二郎
高畑勲
絵コンテ
とみの喜幸(現:富野由悠季)
場面設定
宮崎駿
画面構成
宮崎駿
背景
スタジオ・アクア
石橋健一
美術助手
加藤富恵
玉利和彦
西原繁男
仕上検査
保田道世
制作進行
星出和彦
作画
篠原征子
桜井美知代
新川信正
岡豊
大島秀範
オープロダクション
村田耕一
才田俊次
友永和秀
後藤紀子
本放送日
1979/02/25
視聴率
16.7%
登場人物/キャスト等
あらすじ
第8章

アン 日曜学校へ行く

[01:25]Aパート
アンは部屋のドアから廊下のほうへ顔を出し、期待に満ちた顔で覗いています。
「あっ」
ドアがひらく音が聞こえるとアンは自分の部屋のドアをそっと閉めます。

「うふふっ」
アンは出窓のところに座り、置いてあった本を開きます。
コンコン、とアンの部屋のドアがノックされます。

「どうぞ」
マリラが3着の服を持って入ってきます。
アンはそれを見てニッコリします。

アンはきれいな薄紫の、ふくらんだ袖の服を着てくるりと回る想像をします。
「わぁー」
思わずアンは立ち上がります。

「何を嬉しそうにしてるんだね?」
「それよ!」
「え?」

「あたしの服でしょう?」
「だって明日は日曜だし、マリラここんとこ暇があるとお部屋にこもって何かしてるようだったもの」
「それにミシンの音も聞こえたし」

「やれやれ、せっかくあんたを驚かせてやろうと思ったのに」
マリラはアンに服を渡します。
「ありがとうマリラ」

アンはベッドに服を全部置き、一番上の服を広げてみます。
「ん?」
アンの表情が少し曇ります。

続けて2着目、3着目も広げてみます。
「どう? 気に入ったかい?」
「・・・・・」

「どうしたんだね?」
「あたし、気に入ったつもりになるわ…」
「へっ?」

「そんなつもりになんぞなってもらいたくないね!」
「ああ~分かったよ、あんたはこの服が気に入らないんだね」
「どこがいけないんだい?」

「みんなこざっぱりして、清潔で真新しいというのに!」
「そうね…」
「じゃ、どうして気に入らないんだね?」

「だって… だって、きれいじゃないんだもの」
「ま! きれいだって!?」
「あたしはあんたにきれいな服をあつらえてやろうなんて思いもつかなかったよ」

「はっきり言っとくけどねぇアン、あたしは虚栄心を満足させるなんていいこととは思わないね」
「ここにあるのはみんなちゃんとした、丈夫で、どこにでも着ていかれる服なんだよ」
「よけいな飾りやふちどりもついてないしね」

「この夏はこの3着で済ますんだよ!」
「ギンガムと更紗は学校行きの服にして、綿じゅすは、教会と日曜学校のにしなさい」
「服はいつもこざっぱりと清潔にしておいてもらいたいね」

アンは無言で頷きます。
「カギ裂きなんか作っちゃダメだよ」
アンはもう一度頷きます。

「ふん、今まで着ていた、窮屈な交織の服のことを思えば、何をもらっても有り難いはずだと思うがね~」
「あら、あたし有り難いと思ってるわ!」
「でも、もし… もし袖のふくらんだ服が1枚でもあれば、もっともっと有り難かったんだけど…」

「袖をふくらませるのが今とてもはやってるのよ」
「あたし、ふくらんだ袖の服を着るだけで、嬉しくてぞくぞくっとすると思うわ」
「それじゃぞくぞくっとしないでおいてもらいましょうよ!」

「ふくらんだ袖に使うような余分なきれは持ち合わせてなかったんでね」
「どっちにしてもふくらんだ袖なんておっかしな格好じゃないか」
「あたしは何の飾りもない、ちゃーんとした服の方がいいと思うがね」

「でもあたしだけ何にも付いていないちゃーんとしたものを着るよりは、ほかのみんなと同じようにおっかしな格好をしてる方がいいわ」
「よくもそんなことが言えるもんだね!」

「さ、服を大事に戸棚に吊るしておきなさい」
「それが済んだら日曜学校の勉強の続きをするんだよ」
「その様子じゃあ、ふくらんだ袖のことでも想像して、ろくに教科書を読んでなかったんだろうよ」

「そうなの…」
「う… 」「日曜学校で先生の質問に答えられなくて、あたしに恥をかかせないでほしいもんだね!」
「あ…」
マリラは、頭痛がするのか眉間に手を当てますが、間もなく部屋を出ていきます。

アンはあらためて3着の服を見ます。
「1着くらい白い服で、袖のふくらんでいるのがあったらなって思ってたけど…」
「そんな服をお与え下さいってお祈りしたんだけど、あんまりあてにしてなかったわ」

「神様はみなしごの服のことを心配なさる暇なんかないだろうと思ったんだもの」
「マリラの考え通りにできあがることはわかってたわ」
「でもこれだって、真っ白なモスリンで、美しいレースのひだ飾りが付いてて、袖にふくらみが3つあるんだと想像できるわ」
アンは想像を巡らしながら服を持ってくるくると回ります。

アンが居間に入ると、マリラはフライパンで調理をしていました。
「おはよう!」
「おはよう」

マリラはフライパンから料理を取り分けますが、やはり頭痛がするらしく、大きなフォークを持った手で頭を押さえます。
「まだ頭が痛むの?」
「癖でね、気にしなくたっていいよ」

「それよりアン、日曜学校はあんた1人で行っておくれ」
「あんたを初めて人前に出すんだから、一緒に行くつもりだったけどね」
「いつ酷くなるか分からないから…」

「マシュウは?」
「そうさのう… いやわしは…」
「兄さんはもう何年も教会へ行ったことがないんだよ」

「家や畑にいてもお祈りはできるなんて言ってね」
「そうさのう… アンを1人でやるのはかわいそうだよ」
「今日はやめにしたらどうかね?」

「マシュウ・カスバート! 何を言い出すんですか!」
「いいえ、この子は日曜学校へ行かせなくちゃいけません!」
「うっ」
マリラは頭を押さえます。

「いいわ、あたし1人で行くわ」
「ちょっと心細いけど…」
「ひょっとしたら友達ができるかもしれないもの」

アンは綿じゅすの服に着替えてきました。
マリラは頭を押さえ、テーブルの上でうなだれています。
「大丈夫?」

「ああ… よく似合うじゃないか」
「さ、これが献金の1セント」
「リンドさんの所へ寄っていくんだよ」

「おばさんが待っててくれるはずだからね」
アンは無言で頷きます。
「いいね、お行儀よくするんだよ」

「ジロジロ人を見たり、そわそわするんじゃないよ」
「そうそう忘れるとこだった」
「客間の机から丸い箱を取っておいで」

「新しい帽子を用意しといたよ」
「帽子? わぁ~!」
アンは廊下をかけていきます。

客間のドアを開け、アンは丸い箱を見つけます。
「わぁ~!」
アンは箱を開けます。

「ん?」 しかし、アンはにわかに表情を曇らせます。
アンは新しい帽子を手にしますが、これまでと殆ど変わらない地味な帽子でした。
アンは表情を曇らせたまま出発しました。

しかし、歩きながら空の雲や道端の花を見ているうちにアンの表情は笑顔になっていきました。
アンは赤い花を一輪手折って嗅いでみます。
そして見渡すと、その辺りが花でいっぱいなのに気づきます。

「まぁ素敵! わぁ~」
アンは花でいっぱいの草原を走ります。
「あはははは、それ~! ふふふっ、ふふふっ」

「あはっ」
アンは牛が寝そべっているのを見つけました。
牛のほうを見ていたアンですが、やがて帽子をとって何か思いついたようです。

その頃レイチェル・リンド夫人は家の前でマリラたちが来るのを待っていました。
後援会の打ち合わせがあるため遅れるわけにはいかないというのに、マリラたちは一向に現れません。
仕方なくリンド夫人は、ちょうどこの時通りかかった馬車に乗せてもらい、先に教会に向かうことにしました。

[10:30]POINT
またその頃アンは帽子を赤や黄色や白の花、草で飾り付けしていました。
手にかざして色々な角度から眺め…。
「できたわ」

「リボンも花飾りもない帽子じゃ、あんまりかわいそうだもの」
その帽子を被り、アンは深呼吸します。
「あたしは風になって教会へ飛んでいこう! わぁ~ふふっ」

右手に聖書を持ったまま大きく両腕を広げて草原を走り抜け、アンはリンド夫人の家へ向かいます。
辿り着いたアンは玄関のドアをノックをします。
「レイチェル・リンドさん! リンドのおばさん!」
しかし返事がないのでアンは1人で走って教会に向かうことにします。

[11:50]Bパート
教会の前に集まる女の子たちの間ではアンの噂話で持ち切りでした。
「ねえねえ、ほら見て、きっとあの子よ、今度カスバートさん所へもらわれたって子」
「ホープタウンの孤児院からだってね」

「まぁ、見てよ、あの赤い髪」
「すごいカンシャク持ちなんだって」
「リンドさんにくってかかったって話だよ」

「違うわ、つかみかかったのよ」
「あの髪の毛の色そっくりの気性ね」
「でもジェリー・ブートの話じゃ、しょっちゅう木や花に話しかけてるんだって」

「へえ~ 変わってるわね」
「ちょっとおかしいんじゃない」
「そうよ、あの帽子見れば分かるわ」

「どうかしてるわ、あのゴテゴテ」
アンは周りから見られていることに気づきますが、アンが見回すとみんな目をそらし、アンの表情は硬くなります。
「見た?あのそばかす」

「ま、近寄らないことね」
「猛犬注意かしら?」
「ふふふふふ」

アンは教会の中に入りますがまだ準備中らしく、すぐに出て墓地のほうへと向かいます。
墓地をとぼとぼと歩いていましたが、教会の前に停まっている馬車のほうを見て思い出します。
「あっ」
アンは教会のほうへ走っていきます。

教会ではウィリアム・ベル氏によるお祈りが始まっていました。
「全能にして主なる神よ、あなたのみわざは大いなる…」
「あっ、ああっ、あぁぁ」
慌てて入ってきたアンは躓いてしまい、帽子が転がっていきます。

「万民の主よ」
「あなたの道は正しく、かつ真実であります」
アンは帽子を拾い、被りなおします。

「ん…んんん」
ベル氏はアンのほうを見て咳ばらいします。
「まあ! あっ、ああぁ」
リンド夫人はびっくりしてアンに声をかけようとするものの、声になりませんでした。
アンは何事もなかったかのように素通りして空いている席に座ります。

「みっともないわね」
「やっぱり変わってるのよ」
「オッホン!」
女の子たちは雑言を口にしますが、近くに座っているおじさんが咳ばらいして制止します。

「主よ、あなたをおそれず、み名を褒めたたえぬものがありましょうか」
「あなただけが聖なる方であり、あらゆる者はきて、あなたを伏し拝むでしょう」
「あなたの正しい裁きが、表れるに至ったのであります」

アンはふと窓の外を見てきれいな湖に心を奪われますが、すぐに前を向きなおします。
「全能にして主なる神よ」
しかしアンは徐々に席を窓のほうにずらしていき、窓から外を眺めます。

「あなたのみわざは大いなる…」
アンの耳にはもうベル氏の話は入ってこなくなっていました。
「ああ神様、ありがとうございます」

アンが声を出してそう言うので、前に座るおじさんもびっくりして振り返ります。
「ありがとうございます、神様」
その後は日曜学校が開催され、アンにも発言がありました。

アンは前の席の小さな女の子から話しかけられます。
「じゃあ、お料理ができる?」
「ううん」

「お針は?」
「少しならね」
「レース編める?」

アンは首を横にふります。
「編み物は?」
無言のアン。

「ふーん、あたしのお姉ちゃんみーんなできるよ」
そう言い残してその小さな女の子は立ち去りました。
アンは冷静でしたが表情はだんだん曇りだします。

(挿入歌:花と花とは)
アンは湖のほとりに座り、帽子から花を外してためいきをつきます。
その外した花の輪は湖に放ってしまいます。
そしてアンは湖畔を歩き、林を抜け、グリーン・ゲイブルズへと帰ります。

アンは無言のまま居間へと入り、揺り椅子に座り、リンゴアオイのほうを見てやっと笑顔になります。
「ただいまボニー」
「独りぼっちで寂しかった?」

アンが揺り椅子を前後に揺らしているとマリラが居間に入ってきました。
「お帰り、アン」
「マリラ… 頭痛はいいの?」

「どうだったね? 日曜学校は」
「日曜学校なんか大っ嫌いよ! イヤなとこ!」
「アン・シャーリー!」

「あたしはマリラに言われた通りお行儀よくしていたのよ」
「リンドさんはもうお出かけになったあとだったから、あたし1人で行ったの」
「教会にはたくさん女の子たちが来てたわ」

「ベルさんは恐ろしく長いお祈りをなさったわ」
「窓際に座ってなかったら、お祈りが終わらないうちに、あたしうんざりしてたでしょうね」
「でも窓がちょうどきらめきの湖に面していたので、あたしはただ水を眺めて、色々素敵なことを想像していたの」

「なんということを! お祈りはちゃんと聞いていなくちゃいけないよ」
「でもペルさんはあたしに話してたんじゃないの」
「神様に話しかけてたのよ」

「あたしその代わり、自分で短いお祈りをしたわ」
アンは揺り椅子から立ち上がり、マリラの座っているテーブルのほうに向かい合うように座ります。
「立ち並んだ白樺の間から、日の光が水のずっと下まで差し込んでいて、まるで美しい夢を見てるみたいだったわ」

「あたし、胸がわくわくして、“ありがとうございます神様”って2、3回言ったのよ」
「まっ! まさか大きい声を出したんじゃないだろうね」
「いいえ、そっと言っただけよ」

「あたし我慢してお行儀だけはよくしてたの」
「ああ…やれやれ、それで日曜学校は?」
「・・・」

「クラスにはほかに女の子が9人いたけど…みんなふくらんだ袖の服を着ていたの」
「あたし自分の袖もふくらんでいると想像しようとしたけどダメだったわ」
「どうしてかしら?」

「・・・」
「自分の部屋に1人でいるときは、あたしの袖もふくらんでいるんだとわけなく想像できたのに」
「本当にふくらんだ袖の服を着た女の子たちに囲まれると、そんな想像するのとても難しいの」

「日曜学校で袖のことなんか考えちゃいけないよ」
「一生懸命勉強しなくちゃ」
「あら! あたしたくさんの質問に答えたのよ」

「でも先生が一方的に質問するなんて、不公平だと思うわ」
「あたしだって聞きたいことが一杯あったのに」
ガチャ、とドアが開かれ、外からマシュウが入ってきます。

「お帰り、アン」
「ただいま」
「どうかね、友達はできたかね?」

「できるはずないわ」
「どうしてだね? あんたもそのつもりで行ったんじゃなかったのかね」
アンは小さく頷きます。

「でも、できなかったの」
「そうとも、友達なんてそう簡単にできるものじゃないよ」
「やれやれ、あんたたち2人は似てないくせに妙な所で話が合うんだね」

「・・・」
外に客が近づいてきていることを察したマシュウは…
「あっ、おせっかい婆さんだ」
「わしは部屋へ…」

[20:00]POINT
(コンコンコン…ガチャ)
「おや、あんたの具合が悪いって聞いたもんでねぇ」
「それはわざわざ、もうだいぶ治まったがね」
マリラはリンド夫人を招き入れます。

「いや実はねマリラ、全くこの子にはたまげるよ」
「まさか、あんたがあんなことをさせたんじゃないだろうね」
「あんなこと? アンがまた何かしたのかい?」

「帽子を花でゴテゴテと飾りたててきたんだよ」
「あのおかしな帽子を見た時、あたしゃずるずるっと床の下へ落ち込んじまいそうだったよ」
「アン! 帽子にそんなことしたのかね?」
アンは小さく頷きます。

「ピンクと黄色があたしに合わないことは分かってたんだけど…」
「合わないだって! バカバカしい」
「リンドさんがおかしいって言われるのはね、色が何であろうと帽子を花で飾ったりすることなんだよ」

マリラの言葉にリンド夫人は。うんうんと頷きます。
「服には花をつけるのに、なぜ帽子に花をつけたらおかしいのか、あたしには分からないわ」
「花をピンで服に留めた子がたくさんいたわよ」

「どこが違うの?」
「・・・」「・・・」
「そんなふうに口答えをするんじゃないよ、アン!」

「あんたにそんな格好をさせるのは、あたしに常識がないせいだと思われるんだよ」
アンは、はっとします。
「あたしが笑い者になってるんだよ」

「だから、リンドさんがわざわざ忠告しに来て下すったんじゃないか」
居間の外ではマシュウがドアの前で心配そうに話を聞いています。
「全く困ったことしてくれたもんだねえ」

「ごめんなさいマリラ、本当にあたし悪かったわ」
「まさかそんなにいけないことだとは思いもしなかったのよ」
「だってみんな帽子に造花を飾っているんだもの」

「バラとキンポウゲは、とってもいい香りがしてきれいだったので、帽子につけると素敵だろうなって思ったの」
「それでマリラが笑い者になるんだったらきっとあたし、もっとひどいやっかいをかけることになるわ」
「ああ~孤児院にあたしを送り返した方がいいわ」

「そうなったら恐ろしいことだわ、きっと我慢できないわ、あたし肺病になるわきっと」
「今だってこんなにやせているんだもの」
「でも、それでも、マリラのやっかい者になるよりはいいわ…」

「お黙り! アン!!」
「何を言ってるんだね、バカバカしい」
「私があんたを孤児院へ送り返したりすると思っているのかね」

「う…うう…、ああーーー! ううう」
アンは泣きながらマリラとリンド夫人の間を抜けて外へ飛び出していきます。
「アン! お待ち!!」

マリラは溜息をつきます。
マリラの制止の言葉も聞かず飛び出したアンは、小川にかかる橋の上にたたずみ、うつむいています。
やがてリンド夫人は帰っていきました。

マリラが橋のほうに目をやるとアンの姿はなくなっていました。
その後ろからマシュウがやってきて…。
「マリラ、さっきジェリー・ブートが言っとったがな、バリーんとこのダイアナが明日帰ってくるそうだよ」

「アンに知らせてやったらどうだね」
「兄さんは、余計な口出しをしないで下さい」
「そうさのう…だがわしは思うに、あの子はきっとアンといい友達に…」

マシュウの言葉に耳を貸さずマリラはすたすたと歩いていってしまいます。
マシュウは溜息をつきます。
しかしマシュウは自分の考えが正しいと思って、うんうんと頷きます。

(挿入歌:涙がこぼれても)
小川の畔に座りこんでいたアンのほうにマリラは近づいていきます。
マリラはアンに話しかけ、一言二言話すとアンはマリラに抱きつきます。

やがて二人は寄り添って道を歩き、家路につきます。
マリラを見上げるアンの表情には笑顔が戻っていました。
家の前ではマシュウが待っていて、アンはマシュウに抱きつきました。

[24:15]予告
ダイアナという親友を得て、アンは胸をはずませます。
次回『赤毛のアン』第9章 「おごそかな誓い」をお楽しみに。

[24:30]エンディング