世界名作劇場・名作アニメファンサイト【テンダータウン】
名作アニメの杜
世界名作劇場
名作アニメ
HOME > 名作アニメの杜 > 赤毛のアン > 第4章あらすじ
巻数/DVD品番 第1巻/BCBA-0090→BCBA-3607
発売日 1999年03月25日→2009年08月25日
スペック 128分/ドルビーデジタル(モノラル)/片面2層
日本語字幕(ON・OFF)
通常音声/副音声(BGM、SEのみ)
税別定価 ¥3,800→¥1,800
メーカー バンダイビジュアル
詳細ページ>サイトから離れず別窓で開く場合はShift+クリック!
名作アニメの杜
第1章 第2章 第3章 第4章 第5章

第4章 アン・生立ちを語る

本放送日 1979/01/28
視聴率 19.1%
脚本 高畑勲
絵コンテ
演出助手 楠葉宏三
背景 石橋健一/山本二三
作画 篠原征子/富沢信雄/新川信正/岡豊/村田耕一/才田俊次/友永和秀
アン・シャーリー 山田栄子 ナレーター 羽佐間道夫
マシュウ・カスバート 槐柳二 ノヴァスコシア
マリラ・カスバート 北原文枝 ホワイト・サンド
主婦 高村章子 ボリンブローク
レイチェル・リンド メルスヴィル
スペンサー夫人 ホープタウン
ジェリー・ブート バリーの池
ウォルター・シャーリー 渚の道
バーサ・シャーリー ホワイト・サンドホテル
トマスのおばさん きらめきの湖
トマスのおじさん ボニー
ハモンドのおばさん 雪の女王
ハモンドのおじさん モスリン
(マリラは家の前に馬車をつけていて 勝手口から出てきたアンが乗ると無言で馬車を出す)
(柵のところではマシュウが待っていてマリラに話しかける)
「ジェリー・ブートの奴が今朝やって来たんで、夏の間手伝いに来てくれるように言っといたがな」
「孤児院から手伝いの男の子をもらおうと言い出したのは兄さんなんですよ!」
名作アニメの杜
(マリラは馬車を出し アンは家のほうに振り返って)
「さようならー ボニー」
「さようならー 雪の女王様ー!」
「おじさーん さようならー!」
名作アニメの杜
「さようならー!」
(馬車は小道から街道に出て小さな橋を渡る)
(しばらくの間は黙っていたアンだが・・)
名作アニメの杜
「あたし このドライブを楽しむことに決めたわ」
「楽しもうと決心すれば大抵いつでも楽しくできるものよ」
「せっかくドライブしてるんですもの」
名作アニメの杜
「孤児院に帰ることは考えないでドライブのことだけ考えるわ」
(目を丸くして驚くマリラ)
「あら、早咲きの野バラよ」
名作アニメの杜
「きれいね」
「きっとバラに生まれてよかったって思ってるでしょうね」
「もしバラに口がきけたら素敵ね」
名作アニメの杜
「きっととてもきれいなお話をしてくれると思うわ」
「それにピンクって世界で一番魅力のある色でしょう?」
「あたしピンクが大好きだけど着るわけにはいかないの」
名作アニメの杜
「赤い髪をした者はピンクのものは身につけられないんだもの」
「小さい時髪が赤くて大きくなってから髪の色が変わった女の人 おばさん知ってらっしゃる?」
「いいや知らないね」
名作アニメの杜
「それにあんたの場合 そんなことはおそらく起こらないだろうね」
(表情が曇るアン)
「ああ・・・ これでまた希望がひとつ消えたわ」
名作アニメの杜
「あたしの一生は完全に“うずもれた希望の墓場”だわね」
「これ 本で読んだ言葉なんだけど がっかりするたびに繰り返し言ってみて自分を慰めるのよ」
「それがどうして慰めになるのか あたしには分からないね」
名作アニメの杜
「あら だってとても素敵でロマンチックな言葉でしょう?」
「まるで自分が物語のヒロインになったような気がするんですもの」
(呆れたような表情をするマリラ)
名作アニメの杜
「今日も“きらめきの湖”を渡っていくの?」
「バリーの池は通らないよ」
「それがあんたの言う“きらめきの湖”ならね」
名作アニメの杜
「今日は渚の道を行くんだよ」
「渚の道って素敵ね」
「渚の道っておっしゃったとたん パッとそこの景色が目に浮かんだわ」
名作アニメの杜
「ホワイト・サンドまではどのくらいあるの?」
「5マイルだよ」
「あんた どうやらしゃべるのがよほど好きなようだから どうせなら自分の身の上を話してごらん」
名作アニメの杜
「あら 自分の身の上なんてしゃべる値打ちがないわ」
「自分について想像してることを話した方がずっと面白いっておばさん思うわよ」
「いいや あんたの空想なんかまっぴらだよ」
名作アニメの杜
「ありのままの事実だけを話すんだよ」
「最初から始めなさい」
「生まれはどこで 年はいくつなの?」
名作アニメの杜
「・・・・・」
(アンの口はピタリと止まる)
「どうしたんだね?」
名作アニメの杜
「さあ 話してごらん」
「イヤよ!」
「そんなこと話したってしょうがないんだもの」
(アンの剣幕に驚くマリラ)
名作アニメの杜
「今あたし そんなこと思い出したくないの」
(・・・・・)
(一人の主婦が道の傍らに立っていて マリラは馬車を止める)
名作アニメの杜
「おや この子だね 孤児院から引き取ったっていうのは?」
「でも確か・・レイチェルの話じゃ男の子だって聞いたがね」
「男の子と女の子を間違うなんて しっかり者のレイチェルらしくもないねぇ」
名作アニメの杜
「いやね そうじゃないんだよ」
「実はちょっとした手違いでね 男の子の代わりにこの子が来てしまったんだよ」
「おやまあ〜そりゃとんだ災難だったねえ」
名作アニメの杜
「だけどなんでそんなことに」
「それが分からないで弱ってるんだよ」
「これからホワイト・サンドまで行ってスペンサーの奥さんにどういうことなのか聞いてみようと思ってね」
名作アニメの杜
「やれやれ・・まぁ間違いなら孤児院へ送り返すしかないだろうけど この子もかわいそうにねぇ〜」
「悪いけど急ぐから・・」
(ここでアンは急に馬車をおりる)
名作アニメの杜
「まあ! どうしたっていうんだね!」
(アンは草原を走って行ってしまう)
「アン! アン! 戻っておいで!」
「アーン!!」
名作アニメの杜
(アンは壊れた柵に座りこんで動かない)
(・・・・・)
「悪かったねぇ つまんないこと口にしちまって」
名作アニメの杜
「じゃ私は急ぐから」
(そそくさと逃げてしまうご婦人)
(マリラは動かず じっと馬車の上で待つ)
名作アニメの杜
(アンもマリラも動かず 馬が道端の草を食べている)
(しばらくしてアンは空を眺めるようになり またしばらくすると馬車のほうに向かって歩き始める)
「ごめんなさい おばさん」
名作アニメの杜
(馬車に乗るアン)
「もう大丈夫 すねたりしないわ」
「私も悪かったよ あんたの気持ちも考えないで」
名作アニメの杜
「あたし おばさんに自分のことを話すわ」
「初めからありのままを全部」
(マリラはアンのことをじっと見つめ 何も言わず馬車を出す)
名作アニメの杜
「あたし ノヴァスコシアのボリンブロークで生まれたの」
「この3月で11才になったわ」
「お父さんの名前はウォルター・シャーリー」
名作アニメの杜
「ボリンブローク高校の先生だったの」
「お母さんはバーサ・シャーリー」
「ウォルターもバーサも美しい名前でしょう?」
名作アニメの杜
「両親の名前が素敵だったので あたしとてもうれしいわ」
「もしお父さんの名前が ええと・・・ペパーミントなんていうんだったら ほんとに恥ずかしいんじゃないかしら?」
「行いがちゃんとしていれば 名前なんかどうだって構わないと私は思うがね」
名作アニメの杜
「そうかしら?」
「いつかバラはほかの名前がついていたとしても やっぱりいい匂いがするだろうって書いてあるのを読んだことがあるけど
 あたしは信じられないわ」
名作アニメの杜
「もしバラがブタ草とかアザミという名前だったら 今みたいに素敵でなくなると思うの」
「お父さんがペパーミントという名前だったとしたら やっぱりあたしがっかりすると思うわ」
「やれやれ 名前のことはそれくらいでいいよ」
名作アニメの杜
「両親の話に戻っておくれ」
(うん と頷くアン)
「お父さんと結婚するまでお母さんも同じ高校の先生をしていたの」
名作アニメの杜
「2人は結婚するとボリンブロークで小さな黄色い家に世帯を構えたんだって」
「あたしその家見たことないけど何千回も想像したわ」
(アンは目をつぶって手を組み 想像しながら話す)
名作アニメの杜
「その家は きっと客間の窓の上にはスイカズラがはってて 前庭にはライラックが・・
 そして門のすぐ内側にはスズランが咲いていたと思うの」
(アンは目を開けて言う)
「そうよ あたし目をつむらなくてもその家がはっきり目に浮かぶわ」
名作アニメの杜
「窓にはモスリンのカーテンがかかってるの」
「だってモスリンのカーテンをつけると とても家が引き立つんだもの」
(おぎゃぁ おぎゃぁ・・)
名作アニメの杜
「あたしその家で生まれたの」
「トマスのおばさんは あたしみたいな無器量な赤ん坊は見たことないって言ってたわ」
「あたしって やせっぽちでちっちゃくて 目ばかりギョロギョロしてたらしいの」
名作アニメの杜
(おぎゃぁ おぎゃぁ・・)
「もっとも あたし 今でもそうだけど・・」
(笑みを浮かべるマリラ)
名作アニメの杜
「でもね お母さんはあたしのこと美しいと思ったんだって」
「お手伝いに来てくれるおばさんより 実の母親の方が正しい判断を下せると思わない?」
「親は子供がかわいいから美しくも見えるだろうよ」
名作アニメの杜
「どっちにしてもお母さんがあたしを気に入ってくれてうれしいわ」
「お母さんをがっかりさせたと思うだけで あたしとても悲しいだろうって気がするの」
「何しろお母さんはそれから間もなく死んじゃったんですもの」
名作アニメの杜
「あたしが生まれて3か月たった時に熱病で亡くなったの」
「あたしが“お母さん”と呼んだことを覚えていられる頃まで生きていてくれたらよかったのにと思うわ」
「“お母さん!”っていうのはとても気持ちのいいことでしょうね」
名作アニメの杜
「あたし お話を読んでいて“お母さん!”っていう所があると その人になったつもりで口に出してみるのよ」
(無邪気な明るい声で)“お母さん!”とか」
(甘えた声で)“お母さま〜”とか」
(泣き虫の声で)“ママ〜!”とかね」
名作アニメの杜
「でも本当のお母さんに向かっては一度も“お母さん”って呼べなかったと思うの」
「3か月の赤ん坊じゃ無理ですものね」
「お母さんが亡くなってから4日後に お父さんも熱病で死んだの」
名作アニメの杜
「トマスのおばさんの話だと みんな赤ん坊のあたしをどうしたらよいか途方に暮れたらしいの」
(おぎゃぁ おぎゃぁ・・)
「ね その時だってあたしを欲しがる人なんか誰もいなかったのよ」
「あたしはそういう運命にあるんだわ・・・はぁ」
名作アニメの杜
(・・・・・)
アンの話はここでしばらく途切れた
マリラは もう先をうながすこともせず アンの話し始めるのを待っていた
名作アニメの杜

名作アニメの杜
(やがて馬車は海岸が見えるところまでやってくる)
アンは母親への思いから覚め 小さくため息をつくと 海の彼方へ目をやりながら続きを話し始めた
そして それまでと同じように話は時々横道にそれたが つらかった生い立ちを語らねばならないアンにとって
それはどうしても必要な息抜きのようなものであった
名作アニメの杜
「お父さんとお母さんが死んじゃってみんな途方に暮れたのは
 2人の出身地が両方とも遠くて 親戚も誰もいなかったからなの」
「それで結局 手伝いに来てくれていたトマスのおばさんがあたしを引き取ると言ってくれたんだって」
名作アニメの杜
「大変な貧乏で 大酒飲みのだんなさんがいたのに」
「あたしが8つになった時 トマスさん一家はボリンブロークからメルスヴィルに引っ越したの」
「あたしそこでトマスさんの子供たちのお守りをするの手伝ったわ」
引越しトマスさん一家&アン illustrated by ある名作ファン
special thanks !! illustrated by ある名作ファン
名作アニメの杜
「あたしより年下の子が4人いたのよ」
「あたし小さかったから大変だったわ」
「だってトマスのおばさんはやっぱり毎日よその家へ働きに出かけたし おじさんは赤ん坊が泣くとあたしを怒鳴るの」
名作アニメの杜
「それからトマスのおじさんが汽車にひかれて死んだの」
「酔っぱらって線路に落ちたの」
「おばさんがあたしをどうしたらいいか途方に暮れているところへ川上からハモンドのおばさんがやって来たの」
名作アニメの杜
「あたしが子供の扱いに慣れているのを知って ハモンドのおばさん あたしを引き取ると言ってくれたの」
「で あたし川上の切り株だらけの狭い開墾地でおばさんと一緒に暮らしたの」
「とても寂しい所だったわ」
名作アニメの杜
「想像力がなかったらとても住めなかったと思うわ」
「ハモンドのおじさんは その近くで小さな製材所をやっていたの」
「おばさんは8人の子持ちだったわ」
名作アニメの杜
「でもそのうち双子が3組もあったのよ」
(おぎゃぁ おぎゃぁ・・)
「あたし赤ん坊はかなり好きなたちだけど 双子が続けて3組じゃあんまりでしょう?」
「最後の双子が生まれた時 あたしおばさんにはっきりそう言ってやったわ」
名作アニメの杜
「いつもだっこでくたびれちゃうんだもの」
「2年ちょっと川上に住んでいたんだけど おじさんが死んじゃうと おばさん家をたたんじゃったの」
「それから子供たちをあちこちの親類の人たちにやって アメリカに行っちゃったのよ」
名作アニメの杜
「誰もあたしを引き取ってくれなかったので あたし 仕方なしにホープタウンの孤児院に行ったの」
「でも本当は孤児院でも引き取りたくなかったの」
「もう満員だったんですもの」
名作アニメの杜
「そこに半年近くいたら スペンサーの奥さんが来て下さったの・・・はぁ」
(・・・・・)
「学校へ行ったことはあるのかい?」
「ええ」
名作アニメの杜
「でも あんまり行ってないの」
「川上に住んでいた時は学校が遠すぎて 冬は歩いて通えなかったし 夏は休みで学校がなかったの」
「だからあたし 春と秋だけしか行けなかったのよ」
名作アニメの杜
「でもあたし 本を読むのはかなり上手だし 詩もたくさん暗記してるわ」
「それにあたし お父さんとお母さんの形見の本をずっと大事にしてたの」
「それでずいぶんいろんなこと覚えたわ」
名作アニメの杜
「でもその本 孤児院に入る前に 間違えてガラクタと一緒に捨てられちゃったの」
(・・・・・)
「その・・んー その女の人たち・・ トマスやハモンドのおばさんは あんたによくしてくれたのかい?」
名作アニメの杜
「え? ええ・・・」
(言葉につまるアン)
「あら 2人ともそのつもりはあったのよ」
名作アニメの杜
「できるだけ親切によくしてくれるつもりだったんだと思うわ」
「よくしてくれるつもりがあったんだもの
 それが分かってればいつもそうはいかないことがあっても大して気にはならないものでしょう?」
名作アニメの杜
「それでなくても2人とも苦労がたくさんあったんだもの」
「大酒飲みのだんなさんを持つのはとてもつらいことでしょう?」
「続けて3回も双子ができたら大変に違いないだろうって思わない?」
「でも2人とも あたしによくしてくれるつもりがあったことは確かよ」
名作アニメの杜
(・・・・・)
マリラはそれ以上何も聞かなかった
アンは一言も言わず 目の前に広がる海に見とれ
マリラは上の空で栗毛の馬を操りながら 深い物思いに沈んでいた
名作アニメの杜
(馬車は海岸沿いの道をゆっくり進み 平行するように海では帆船が進む)
「海って素晴らしいわね」
「いつかトマスのおじさんが急行馬車を雇って あたしたちみんなを海岸まで連れて行ってくれたことがあるの」
「子供たちの世話はあったけど 一日中ほんとに楽しかったわ」
名作アニメの杜
「それから何年もその楽しい日のことを夢に見たわ」
(カモメが飛んでいるのを見るアン)
「まあ!」
渚の道 illustrated by ねっつん
special thanks !! illustrated by ねっつん
名作アニメの杜
「素晴らしいカモメたちね」
「おばさん カモメになりたくない?」
「あたし なりたいわ」
名作アニメの杜
「日の出に目を覚まして 水の上に舞い降りてくるの」
「そして一日中あの青い海の上を遠くまで飛んでいって 夜になると巣に戻ってくるなんて 素敵だわ」
(大きな建物を目にして表情を変えるアン)
名作アニメの杜
「あの真正面の大きな家は何なの?」
「ホワイト・サンドホテルだよ」
「夏のシーズンになるとアメリカ人が大勢避暑にやって来るんだよ」
名作アニメの杜
「スペンサーさんの家かと思ったわ」
「あそこに着くのはイヤ これで何もかもおしまいになってしまうような気がするんだもの」
名作アニメの杜
(・・・・・)
しかし そんなアンの願いをよそに
馬車はスペンサー夫人の家のあるホワイト・サンドに向かって軽快に走り続けた
名作アニメの杜
(予告)
スペンサー夫人は話の行き違いにただ戸惑うばかり
そんな時アンをもらいたいというお婆さんが現れます
次回『赤毛のアン』第5章
「マリラの決心」お楽しみに ※
名作アニメの杜
※予告時のタイトル
 実際の第5章は「マリラ決心する
来たところへ戻る このページのトップへ
世界名作劇場
名作アニメの杜